【勉強する理由は何か】
子どもから「なんで勉強しなきゃいけないの?」と問われたとき、どう答えるかは非常に難しいと思います。

先日、知人とその質問の答えについて話す機会がありましたので、回答をご紹介します。

まず第一に、子どもが何歳かにもよりますが、子どもの視野は大人より狭く、子どもの視野の中で答えるということは難しいということです。

そんな中で、一つの回答がこちら。
小学生から高校生は、平日は当然、授業が目の前に現れる。
もし、その授業が嫌いなものになってしまえば、1日の3分の1くらいは嫌なことのために過ごさなくてはいけない。
それだったら、少しでも興味をもって、楽しく勉強できる方が、毎日気分よく過ごせるよね、という答えです。

もちろん、一般的な答えとしては、「人の役に立つため」とか「将来の夢を実現するため」といった答えもあると思います。
それは、大人なら理解できるのですが、子どもたちには理解されにくい。ジレンマですね。

「人の役に立つため」というのも、「誰かの頼りになる自分になるため」と少し言い換えてみたほうが、子どもたちには伝わりやすいかもしれません。

人はひとりでは生きていけない。自分ができないことを、誰かにやってもらうこともある。
そのとき、いろいろな知識があれば、頼りにしてもらえる機会も増える。
誰にも頼られない人生より、いろんな人に頼りにされるほうが、幸せで充実した人生でしょう。
どうやって頼りにされるかは、自分の得意を伸ばしていけばいい。学校で習うことは、そのベースになる、という答えです。

「なぜ勉強するのか」というのは、哲学的な問いでもあり、答えはひとつではありません。
究極をいえば、子ども自身が自分で考えて、考えて考えて、自分で答えを出せたなら、それが正解です。
自分で真剣に考えて出した答えほど、納得できるものはありませんから。

大人も一緒に考えながら、子ども自身にも考えさせて、押しつけではない答えを求めることが大切です。