【根拠をもって解く】
私は常々、塾生たちに「問題を解くときは、根拠をもって解きなさい」と言います。
その根拠には、元となる知識が必要です。

正しい知識をもち、頭の中の引き出しに整理整頓しておく。
整理整頓とは、教科別、単元別、テーマ別に関連付けて覚えていくということです。

そして、問題を解くときは、引き出しから必要な知識を取りだし、組み合わせて、答えを導く。

当たり前のことではありますが、これがなかなか難しい。

まずは、正しい知識が定着していない場合。
教えてもらったことでも、復習が足りず、定着が不十分だったり、知識があやしくなってしまっていることはだれにでもあります。

その時は、定着していないところまで戻って、理解すること。
理解するためには、教科書を読んでもいいし、それでわからないなら、教えてもらうことも必要です。

ただし、教えてもらって終わりではなく、覚えようとする努力も必要です。
改めて自分で復習したり、問題を演習したりしなければ、一度理解したことでも、いずれまた忘れてしまいます。

正しい知識は持っていても、うまく問題が解けないこともあります。
それは、知識を使いこなすまでには、経験値が足りていないのかもしれません。
つまり、問題演習の量が、まだ不足しているのでしょう。

よく「インプット」と「アウトプット」といいます。
正しい知識を頭に入れても、いつどういうときに使うのかを訓練しなければ、必要なときに素早く知識が出てこないのです。

新しい知識を教えてもらって、理解する、そして覚える。
知識を使いこなす練習をしつつ、忘れてしまった知識があれば改めて補う。
そうやって知識を定着させ、また必要なときに根拠となる知識を思い出せるようにする。
この繰り返しによらなければ、真の実力とはなっていかないのです。