最近のニュースで、共通テストと高校の国語について書いた記事が2つありましたので、ご紹介します。
いずれの記事も、共通テストに「実用文」が加わったこと、「小説」の出題がなくなったことをテーマにしています。現行のセンター試験と比べて大きな変化です。
「実用文」とは、法令や規約、契約書のような文章のことです。
確かに、実社会に出ると、小説は読まない人でも、契約書を読む(読まざるを得ない)機会はあります。
また、私自身も、行政書士の資格取得のための勉強のなかで、もっと高校で法律について教えてくれてもいいんじゃないか?とは思っていました。
さらに、大学に入ると、教科書は「実用書」のようなものも多くなります。
教授の著書(教科書でもなんでもない評論文)を買わされることもあります。
また、共通テストの「実用文」の問題は、「記述式」で答えるものもあります。
「記述式」が増えたというのは、センター試験から共通テストへの変更点としてご存知の方も多いと思います。
大学に入学すると、「レポート」の提出を求められることも多くなりますし、試験も「論述式」であることが多くなります。
高校で、一問一答形式や穴埋め型の問題しか解いてこないと、大学入学後に「レポートの文章を書けない」という事態が起こります。
実際、私もたくさんの後輩にレポートのかき方を伝授しましたし、私が卒業した後は、大学が一年生向けに「レポートのかき方の講義」をしているようです。
そういった意味で、大学に入ってから困らないように、ある程度の文章を「書く」力をつけておくことは個人的に賛成です。
ただこれらを、高校の教育現場で教えるべきことなのか、また、高校生の多くが受験するテストで問うべきことなのか、文章を書く力をつける代わりに小説は軽視してもいいのか、は今後も議論を呼びそうです。
<引用元>
高校生が授業で「小説」を読まなくなる? 変わる「高校国語」と新共通テスト(ねとらぼ)
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1906/03/news011.html
センター試験から「共通テスト」へ。出題傾向はどう変わる?(mi-mollet)
https://mi-mollet.com/articles/-/17714